もともと放課後等デイサービスで絵画創作を教えていたので、これまで絵画をメインに進めていましたが、そもそも私がサイト立ち上げによって叶えたい思いは「放課後等デイサービスなどの障がい児施設への偏見をなくす」ことであり、少し焦点を当て直してみました。
施設に通っているからといって偏見を持たれたり、就労の妨げになっていることは事実です。それはきっと施設の内容が一般社会に見えにくいからだと思うのです。私もこの仕事に携わるまでは、放課後等デイサービス(昔は児童デイサービス)や支援学級の存在を知りませでしたし、ましてや集団活動が難しい子どもや学習が遅れている子どもが「発達障害」というカテゴリーに分けられてしまうことも知りませんでした。
海外では障がい児のことを「children with special needs」と言ったりします。直訳すると「特別な需要を持つ子ども」
になるのですが、放課後等デイサービスはその特別な需要に応えてサービスを提供する場所ということになります。
そのサービス内容は、分かりやすい学習の進め方だったり、絵画創作だったり、料理や英語やダンスなど、様々な需要に応じて、施設ごとにそのサービスは様々です。これらの活動を全部盛り込んでいる施設もあり、例えば、月曜は英語、火曜は絵画・水曜はダンス・木曜は運動、金曜は調理など曜日ごとに活動が決まっている施設もあります。つまり通常のお子さんが塾や習い事に行っているのと同じ感覚です。ある意味、塾や習い事の月謝代など経済的に考えれば、施設のサービスを利用されている子どもの方が得だと思います。こうした良い点やお得な面を公開しつつ、障害の有無に関わらず、すべての子どもたちがあらゆるジャンルの教えを受け、アウトプットしながら情報交換できるサイトへ方向転換していこうと思います。
福祉支援サービスに繋がる機会がなく、学習の遅れを言い出せずに悩んでいる子どもや、本当はやりたいことがあるのに、家庭の事情で習い事に行けなかったり、そんな潜在的な子どもたちにも幅広く、放課後を有意義なものに変えていけるよう支援していきたいと思います。
私が支援員として経験していたなかで、放課後等デイを利用していた女の子が、学校での些細な失敗をきっかけに不登校となり、デイも来れなくなってしまった子がいます。でも、その子は絵を描くことが好きで、お家で描いた絵を見せにだけ、他の子どもがいない時間にデイまで遊びに来てくれたことがありました。好きで引きこもったりする子どもはいないです。引きこもってしまう子どもほど、もっと自分を見てほしかったり、認めてほしいと思っています。心が繊細で、臆病になってしまっている子どもたちの背中を優しく押し出し、気軽に社会参加できるような支援サイトを目指していこと思います。